裏磐梯の湿原と滝めぐり


2005-07/12~2005-07/14


2001年8月に行った裏磐梯での写真がパソコントラブルで全て消失。いつか再訪しようと思っていたところ、今年はニッコウキスゲが殊の外綺麗との情報があり急遽思い立って旅に出た。


2005/07/12(火) 大内宿 ⇒ 駒止湿原 ⇒ ホテル

天気予報では3日間とも雨。梅雨の真っ最中だから当然と言えば当然だが時期を遅らせれば花は終わってしまうし宿も予約済みなので意を決して決行。
朝9時に霧雨降る中を出発したものの東北自動車道浦和料金所を通過する頃には100m先も霞むほどの豪雨になってきた。
今日の予定は駒止湿原と高清水自然園を周ってから大内宿へ寄るコース。
この調子では予定を変更してホテルへ直行しなければならないかもと空の様子を気にしながら走っていたが、西那須野塩原ICを通過する頃には前方に少し明るさが増し雨も小降りになってきたので予定通り駒止湿原に行く事にして東北自動車道を白河ICで降りる。
暫くするとすっかり雨も上がり一部青空も見えてきたので、順序を変更して先に大内宿へ寄って昼食を食べる事にする。
かつて会津西街道の宿場町として栄えた大内宿は昔ながらの茅葺屋根の街並みを保存していて国の伝統的建造物群保存地区に指定されている。
ガイドブックには「一頃はトタン屋根などへの葺き替えが進んでいたが国の指定を受けたのをきっかけに茅葺屋根を復活し江戸時代の景観を取り戻した」と書かれているが、どの家も食堂やみやげ物屋に改装され昔の面影を偲ぶといった風情はあまり感じられない。

大内宿
大内宿
大内宿本陣(復元)
大内宿
大内宿
大内宿

つぎは「国指定天然記念物:駒止湿原」。
南郷村から湿原までの道は山肌を縫う曲がりくねった狭い林道。
すれ違いできる場所も少ないので対向車が来たら困るなと思いながら走っていたが、幸いに1台の車に逢うこともなく駐車場に到着。
車から下り駐車場に設置された案内板の地図に従って歩くこと5分で湿原(大谷地)へ到着。霧にかすんだ湿原には人影も無く貸しきり状態だったが、目的のニッコウキスゲもヒオウギアヤメも既に種ばかり。
少々気落ちしながら途中のトキソウやサワランの写真を撮りながら進むと急に一面黄色い花で埋まった光景が目に入る。木道から離れた山陰にはまだ名残の花が残っていてくれた。


駒止湿原

駒止湿原の後、高清水自然公園へ向かったが入り口を探しているうちに時間が無くなり、諦めて今晩の宿「裏磐梯ロイヤルホテル」へ向かった。


2005-07/13(水) 五色沼 ⇒ 雄国沼湿原 ⇒ 喜多方「蔵屋敷」

朝、部屋の窓から外をみると、とても梅雨の最中とは思えないような雲ひとつ無い透き通るような青空が広がっている。
昨年、長野県の車山高原で陽に焼けて困った経験があるので今日は予め日焼け止めクリームをしっかり塗って出かけなければ。
予定は五色沼散策と雄国沼湿原。
4年前に雄国沼湿原へ行った時は雄子沢登山口から2時間近く山道を歩く「雄子沢コース」で登ったが、そのとき沼入り口の近くで「200m先に駐車場」との案内板を見かけたので、ホテルのフロントでそのことを確認すると、現在は『マイカー規制があって車は通れずシャトルバスもないので雄子沢コースから登るしかないです』と言われ、時間配分から今日は五色沼と近場の滝めぐりをして明日は雄国沼湿原だけに絞ろうとまずは五色沼へ向かった。
五色沼入り口はホテルの目の前。五色沼ハイキングコースを毘沙門沼から片道1時間掛けて反対側の柳沼まで歩く。
柳沼の休憩所にあったパンフレットを何気なく見ると喜多方側から雄国沼の近くに有る金沢峠までシャトルバスが出ていると! なんだそれなら当初の予定通り湿原へ行こうと直ぐにタクシーを拾って五色沼入り口まで戻る。
後で五色沼の反対側までホテルが無料バスを運行していることを知ったが、ホテルのフロントで五色沼のコースや所要時間を聞いたときはそんなこと一言も言って無かった。
今日は朝からホテルのフロントのいい加減な説明に翻弄され随分無駄な時間を潰してしまった。

五色沼

五色沼

喜多方で昼食を取ってから雄国沼へのシャトルバスが出る萩平駐車場へ。
想像していたより広い駐車場で、夏休み前の平日と言うのに既に100台近くの車が止まっている。シャトルバス(30分間隔で運行)に乗ると20分ほどで終点の金沢峠バス停に到着する。
金沢峠の展望台から階段を5分(200m)ほど下ると広大な湿原が広がっていて、そこからは湿原の中の木道をのんびりと散策。
ここのニッコウキスゲも木道周辺は昨日行った駒止湿原同様既に花は終わり種ばかりが目に付が、木道の両側一帯を埋めつくすニッコウキスゲの種を見るとそれは見事な花畑だったろうと想像に難くない。
残念ながら10日ほど遅かったようだ。

雄国沼湿原
雄国沼湿原

湿原を散策した後、蔵屋敷が軒を連ねている喜多方「蔵のまち」へ。
蔵のまちは古くから醸造業が盛んで、現在でも日本酒や味噌・醤油などの会社が並んでいる。
酒造会社の中も自由に見学でき、軒先に下がった杉玉は、毎年新酒が出来た事を知らせるために作っていると説明された。
日本酒の試飲も勧められたが残念ながらアルコールは一滴も飲めないと辞退させていただいた。
左党には魅力的な町かもしれない。酒造会社の向かいにある味噌屋にも立ち寄り土蔵つくりの店内で冷茶のもてなしを受け一休憩。

酒造会社
杉玉
酒造工場

味噌会社
味噌会社「2階」

2005-07/14(木) 小野川不動滝 ⇒ 布滝 ⇒ 達沢不動滝 ⇒ 帰宅

今日の予定は滝めぐり。まずは小野川湖の上流にある裏磐梯最大の滝「小野川不動滝」へ。
駐車場から途中階段を挟んで1kmほど山道を歩くとゴウゴウとなる水音が聞えてくる。
落差は25mで不動尊の社の脇から河原へ下りられるが水量と轟音の迫力に圧倒され滝壺まで近づけなかった。

不動尊の所から
河原から

桧原湖北端の早稲沢から吾妻川渓流に沿った車幅一杯の林道を2.5kmほど入ると駐車場がある。
林道は岩がゴロゴロとしているうえに両側に生い茂った草が狭い道を更に狭めているので運転に自信のない方にはお薦めできない。
駐車場に車を止めて急な山道を30分ほど登ると布滝に着く。
滝は上部と下部の二つの滝で構成されているが水量が少なくあまり迫力がが感じられない。
滝の先はデコ平湿原経由でパノラマゴンドラロープウェーのゴンドラ山頂駅に続くが、今日は時間の都合で引き返して次の滝へ向かった。

布滝(上部)
布滝(下部)

達沢不動滝は秋元湖の南東方向達沢川の上流にあり、駐車場から静かな林の中の広くて平坦な道を600mほど歩いた先に不動尊の社があり、その裏に幅の広い男滝と細いが落差のある女滝がある。
男滝は幅16m高さ10mほどの滝で、大きな岩の上からカーテンのように降って来るの姿は感動的である。

達沢不動滝(男滝)
達沢浮動滝(女滝)

達沢不動滝を最後に全ての日程を終了し帰路につく。
磐越自動車道の猪苗代磐梯熱海ICに向かっていると突然激しい雨が降ってきたが、東北道に乗る頃にはすっかり雨が止み西の空には青空も見えて来た。
今回は梅雨の最中の旅ではあったが、車から降りているときは全く雨に降られず予定した場所を無事に周れた事は幸いであった。






旅で出会った花や蝶など

サワラン
トキソウ
ヒオウギアヤメ

ツルコケモモ
ヨツバヒヨドリ
ヤマアジサイ

ヤマブキショウマ
アザミ
不明

ヒオウギアヤメ
クワの実
ノリウツギ

ギンモンカギバ
ヒトツメカギバ
イチモンジチョウ
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