秩父夜祭見物


2004-12/03~2004-12/04



以前から一度見たいと思っていた秩父夜祭。
距離は近くても道は混むし宿の予約も面倒と中々実現しなかったが、自宅近くから出発するツアーの案内を見つけてすぐに申し込んだ。


2004-12/03(金)

朝8時40分に出発したバスは途中JR千葉駅で他の参加者と合流し関越道を一路北上する。
途中美しく紅葉した風景も見かけるが、ツアーの悲しさで車から降りて写真を撮る事は出来ない。あぁ我慢我慢。
秩父市に近づくにつれて少し渋滞が始まったものの、午後2時過ぎには仮設駐車場に到着した。
今回の参加者はこのツアー会社だけでバス200台約8000人とか。
セメント会社の敷地を一社で借きったという広い専用駐車場も関東一円から集まったバスで既に大半が埋まっている。
他の旅行会社も沢山のバスを繰り出していると思われるので全体ではどの程度になるのだろうか。
バスを降り、観光客の行列で埋め尽くされた道を10分ほど歩き秩父神社前で解散。後は午後9時50分に駐車場で再集合するまでは自由行動なので、私たち夫婦は皆と分かれて秩父駅(秩父鉄道)へ向かう。
駅前広場では、沢山の観光客でごった返す中祭り衣装の若者達が夜の本番に向けて屋台の飾りつけに余念がない。

駅前広場で
屋台の飾りつけ

駅前広場から徒歩数分のところに「秩父まつり会館」がある。
会館の入り口からすぐの吹き抜けになった部屋には見上げるような笠鉾・屋台が飾られている。
笠鉾屋台は屋台の上に笠鉾を載せるのが本来の姿らしいのだが、全高15m近くにもなり電線が邪魔をするので現在は笠鉾を載せて運行することはないとか。
まつり会館に飾られている笠鉾屋台は昭和の時代に展示用に作られたものであるが屋台だけで製作費が2億円とか。
街を運行する屋台は300余年も昔に作られたものだが、会館に展示されている屋台でも当時の豪華な造りを心行くまで鑑賞することが出来る。
会館内では祭りの様子を撮影した10分ほどの映画が繰り返し上映されているが、映写室が狭いために映画を見るまで小一時間近くも待たされてしまった。とにかく混みすぎ!

会館に展示の屋台(前面)
会館に展示の屋台(背面)
笠鉾部分

まつり会館と道路を隔てた横にある秩父神社に周ると、境内では二つの屋台が組み立てと飾り付けの真っ最中だった。

観光客で賑わう秩父神社境内
神楽奉納
飾りつけ中の屋台
半纏姿も凛々しい

秩父夜祭は京都・祇園祭の山鉾、飛騨高山の屋台とともに日本三大曳山祭りと言われ、国の重要有形文化財に指定されている笠鉾・屋台は全部で6台ある。
その運行経路にあたる道路の両側には延々と夜店が並びいやが上にも祭りの雰囲気が盛り上がる。
運行経路を一通り歩いて何とか見物できそうな場所を見つけたが、屋台が通過するのは約2時間後。
寒い中でじっと待つのは辛い。初日の出を見に行った時と似たような状況ではあるが、あの時は清々しい空気の中、今度は身動きできない雑踏の中、この差は大きい。
向かいの歩道に陣取ったおばちゃんグループは、周囲の冷たい視線やおまわりさんの再三の制止も無視してダンボールを敷いて座り込み弁当を広げたり酒盛りしたりと、なんとも見苦しい限りである。
午後6時半を周ったころ最初の行列が通過。
屋台は町会ごとに競い合って街中を曳きまわされ、ほぼ20分間隔で通過するので待機時間を含めると約4時間近くも寒い中に立っていたことになる。
祭りも終盤になり、歩道に座り込んで騒いでいたおばちゃんグループが引き上げた跡にはダンボールや弁当箱などが散乱しさながらゴミ捨て場の様相。
なんともはや子供の教育どころじゃないね。
祭り会場の近くに有る羊山公園から次々と打ち上げられる花火を横目で見ながら寒い中足早に駐車場に引き上げた。
その日の宿は夜祭ツアーで借りきった嬬恋プリンスホテル。片道2時間半も掛かって到着したのは深夜の0時半。
すぐに風呂に入って『おやすみなさ~い』

運行ルート(秩父夜祭パンフレット)

2004-12/04(土)

一夜明けて眠い目をこすりながらの遅い朝食。 昨晩遅かったので今日は10時近くになってから出発である。
帰路の立ち寄り地「吹割の滝」に到着してみると・・・『ん!あれあれ?』川には小川のせせらぎ程度しか流れがなく、滝は水道の蛇口から漏れる程度といったら言い過ぎか!
 この所幾ら雨が降らなかったとはいえあまりにも少ない水量で、ただの広い岩畳といった状態であった。
聞くところによると、昨年の冬、上流のダムが偶々放流を止めたところ凍結した滝の姿が美しかったので今年も凍らせようと水量を絞っているとか。まだまだ観光客が多いシーズンに、訪れる客を無視した姿勢は如何なものであろうか。

吹割の滝
吹割の滝
上流から見た吹割の滝(水流がない!)
観音堂

沼田ではツアーお約束のお土産屋に立ち寄る。特に買いたい物もないので周辺を散策していると日本昔話を連想するような山里風景が夕もやにかすんで広がっていた。

沼田付近にて
沼田付近にて
とにかく疲れた。一度は見たかった夜祭も一度見ればもう充分!
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