白神山地


2003-09/26~2003-09/27


8月の屋久島旅行にご一緒したご近所さん5人組みの反省会で『白神山地へも行こう』と話がまとまり、急遽ツアーを申し込んだ。
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2003-09/26(金)

羽田を早朝7時20分に発ったJASは約1時間ほどで大館能代空港に着いた。天候はまあまあ、雨さえ降らなければと祈るような気持ちでバスへ。
最初の目的地は二ッ井町のきみまち阪。米代川を望む高台に開いた公園で明治天皇皇后の歌碑や屏風岩などがある。 遠景で見える霧にかすんだ山々が米代川の水面に映る光景は大変美しく暫く眺めていたいほどであったが、断崖絶壁は千葉県の鋸山を見慣れているので、屏風岩を見ても『あ、そう』と言うくらいで、特別の感慨はわかなかった。

米代川
きみまち阪第二広場
恋文神社
屏風岩

次の予定地は津軽国定公園の十二湖。第三セクターが経営する「サンタランド白神」に立ち寄って昼食を済ませ同行するネーチャーガイドを迎える。
『ネーチャーガイドよりネーチャンガイドの方がいいな』(ポカッ)
妻の同伴を忘れていた。
サンタランド白神は、岩崎村がサンタクロースのふるさとであるフィンランド国ラヌア郡と姉妹都市の締結をしたのを機に計画・建設されたとの説明。 ここは、十二湖観光ガイドの待機所にもなっているほかに郵便局もあって、ここからサンタに手紙を出すとクリスマスにフィンランドのサンタからメッセージが届くらしい。トナカイ牧場もあったがフィンランドから贈られたと言うたった一頭のトナカイが小屋の中で寂しそうにうずくまっていたのが印象的である。

サンタランド白神にて
日本キャニオン

そこからバスで十二湖に向かうが、途中進行方向右側に「日本キャニオン」なる名所が見える。 昔、現地に訪れた探検家の岸衛さんと言う方が白い絶壁の光景を見てアメリカのグランドキャニオンに似ているからと命名したらしい。
十二湖といっても実際には30個以上あるらしいが、王池、越口の池、落口の池を横目に湖沿いの道を進み奥の挑戦館駐車場に止める。そこからはネーチャーガイドの案内で鶏頭場(ケトバ)の池沿いの道を歩いて青インクを流したような青池へ。 流れ込む水は透明なのにブルーの池の水は神秘的である。
青池からはブナ林の道に入る。大木に覆われた林の中には日光が差し込まないので下草も生えていない。 ブナ林の中で数十年かかって濾過された湧き水を、フキの葉で作ったコップですくって飲んでみると、ミネラルl豊富な天然水は冷たくて美味しかった。

鶏頭場(ケトバ)の池
青沼

ブナ林

十二湖ハイキングのあとは日本海を眺めながら北上し千畳敷海岸へ。岩場には沢山のカモメ(ウミネコ?)が休憩してた。 ツアコンの宣伝の一言で近くの土産物屋のイカ焼きは大賑わい。 焼いたイカを袋に入れそこへ塩をふりかけて振るだけの素朴なものである。 さっぱりしているが少し食べると直ぐに飽きてしまう。僕は普通のイカ焼きの方が好きだな。

千畳敷海岸

千畳敷海岸をあとに、バスは青森県のアップルロードを東進し岩木山神社の前を通過して弘前方面へ。 アップルロードの名前の通り左右には延々とリンゴ畑が続いていて、その向こうには夕闇に浮かぶシルエットの岩木山が美しい。 弘前の町を遠方に眺めながら進むと大鰐町に着く。
ホテルは市街地を通過した先の大鰐高原にあるので、ホテルの庭から大鰐温泉やその向こうに弘前の街が一望でき、日が暮れると素晴らしい夜景へと変貌した。

<リンゴ畑の風景

岩木山神社
岩木山

ホテルからの夜景
(遠方は弘前市、手前は大鰐町)
2003-09/27(土)

今日は白神山地の暗門(アンモン)の滝までの散策。途中、白神山地東の玄関口の西目屋村で同行するネーチャーガイドと合流。 ガイドに聞くと、今日は弘前・白神アップルマラソンが開催されるため交通規制で渋滞中との事。午前9時以降は通行止めだったがぎりぎりで無事通過。
そこから昨日通ったアップルロードを白神山地へ向けてひた走り。 ハイキング開始点である「アクアビレッジANMON」でバスを降り暗門橋を渡るとすぐに休憩所。 地下から湧き出す名水の水飲み場もあり、一息入れて『さぁ散策開始だ』。
まずは岩木川沿いの道を1時間かけて暗門の滝の内第三の滝へ。 道幅は一人分しかないので滝から帰って来る人とはお互いに譲り合ってすれ違う。当然追い越しも出来ない。 道脇に野草の花を見つけても立ち止まると行列がつかえてしまうので、ゆっくり構えて写真を撮るのは難しい。
途中渓流に泳ぐ20cmくらいの岩魚を発見。水が澄んでいるので良く見える。
第三の滝は落差26m、滝つぼの周囲は狭くて、場所を交代しながら記念写真を撮る。


渓流沿いの道

岩木川の渓流
岩魚

暗門の滝

第三の滝から引き返す途中からブナ林コースへ折れる。まずは標高差150mを一気に登る。 日頃の運動不足が出たのか、賑やかに聞こえていた会話が途中からパタッと聞こえなくなった。 小休憩して元気を取り戻したところからはすぐに尾根のコースへ。ブナの森を40分ほど歩くとスタート地点が見えてきた。後は階段を下るだけ。

ブナの黄葉

エゾリンドウ ツリフネソウ ダイモンジソウ

白神山地をあとに帰路につく。
途中国吉温泉に立ち寄って昼食をとり、温泉に入る。 温泉と言っても広い浴槽があるだけの"田舎の銭湯"という感じで石鹸もシャンプーも無い。お世辞にも綺麗とはいえないが泉質はいい。 温泉で一汗流してさっぱりしてから大館能代空港へ。 刈入れが始まった田園風景が美しい。

周辺の風景
周辺の風景

羽田空港到着午後7時25分。たった二日の旅であったが往復とも航空機利用だったので時間を有効に使え、念願だった世界遺産白神山地の散策を十分に楽しむことが出来た。

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