ネット情報によれば那須高原の紅葉は既に終わったようなので、途中もっと低地の紅葉名所をと「花貫渓谷」に立ち寄る。
しかし、ここではまだ紅葉が始まって居らず薄く色付いたモミジが1,2本有るか無いかの状態だった。
次に「袋田の滝」へ周ったが、滝が見える展望台からは紅葉は見えない。
ポスターで見かける「滝に紅葉がかかった写真」は山に登って撮っているらしい。
袋田の滝

今晩の宿は那須温泉の「絶景一望閣」。
従業員が自前で補修したのか部屋も廊下も補修の跡が目立ち、温泉旅館経営の大変さが各所に滲み出ている。
この旅館の売りの一つである大きな酒樽に温泉を張った貸切露天風呂は、樽の内面がゴソゴソして余り入り心地が良いものではない。それに洗い場も無い上に余りの熱さに直ぐに飛び出して大浴場へ移動した。
食事は部屋食、豪華ではないが料金が料金だけに文句は言うまい。
早朝(5時40分前後)に風呂に入ろうと起きて窓から外を見てビックリ。
碧い空と地平線に挟まれた辺りが赤く燃え上がっているではないか。もう直ぐに朝日が昇って来るらしい。
風呂に入るのも忘れ暫しショーを楽しんでいると急に一点の赤味が増したと思ったら朝日が顔を出した。と同時に階下の大浴場辺りから拍手が聞こえる。
風呂に入っていた方々も日の出ショーを見ていたらしい。
徐々に赤みが増してきて
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朝日が登る辺りが一際明るくなる
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そしてとうとう夜が明けた
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宿を出て那須岳に向かう。
周囲の木々はすっかり葉を落とし上空の残月も冬間近の風情を漂わせる。
那須岳 |
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2日ほど前に積雪があり10cmくらい積もったと宿で聞いていたが、その時の雪なのか那須岳ロープウェーの終点付近にはまだ名残がある。
登山するような装備ではないので那須岳を迂回するルートで「牛首」へ向かう。
およそ1時間位も歩いただろうか、牛首に出るとぱ~っと前方の視界が開け、近くには噴火口から噴き上げる蒸気が遠方には雪山が横たわって見える。
那須岳のあとは福島県の雪割渓谷へ。紅葉は見頃だったが沢に下りる道が分からず渓谷沿いの崖上の道を散策。
しかし渓流は木々に囲まれていて見えない。
日光中禅寺湖付近の紅葉は終わったと聞いていたが、東照宮付近は低地でもありまだ紅葉が残っているのではないかと淡い期待を抱いて日光へ寄る。
輪王寺に到着した頃は既に午後3時を回っていて逍遥園の閉園時刻も迫っていたが、たとえ30分でも紅葉が見られたらと急ぎ入園すると良く手入れされた日本庭園の池の周りのモミジは正に見頃で見事に色付いた紅葉で迎えてくれた。
今回の紅葉探訪は空振りが多かったが、天候に恵まれた温泉旅行と思えば楽しい思い出として残す事が出来た。