川治温泉滝めぐり


2003-08/14~2003-08/16


 毎年の夏休み恒例行事のようになってしまった息子夫婦からの旅行招待、今年は川治温泉と周辺の滝めぐりの旅をプレゼントされた。
車の運転は息子夫婦、私ども老夫婦は後部座席に座っているだけで目的地へ。 なんと快適な旅のことか。
天候には恵まれなかったけど、宿も食事も申し分ない大名旅行。帰宅してすぐにデジカメで撮った写真をパソコンに入れて皆で鑑賞。
・ ・・とここまでは良かったが・・・
翌日ホームページ用に写真を整理していたら、突然ハードディスクから「カリカリッ,カタカタッ」と異音がした瞬間にパソコンがフリーズ。
スタートボタンも応答せず強制終了も反応ないので、仕方なく電源スィッチで停止した。
その後再起動しようと電源を入れると最初のドライブ認識の前に停止してしまってWindowsの画面まで進めない。
原因はハードディスクのヘッドクラッシュらしい。
昨日の今日のこと、バックアップを取る間もなく一瞬のうちに撮ったばかりの写真が読み出せなくなってしった! 
そんな状況だったので、今回の旅の思い出の記事に使った写真はすべて同行した妻が撮影したものである。

2003-08/14(木)

 朝九時に自宅を出発、湾岸高速から首都高速に入るまでは順調だったのが小菅IC付近で18kmの渋滞。
次の東北道は川口から久喜迄渋滞で蓮田SAは駐車場に入ることすら出来ない。
各所で渋滞に巻き込まれ川治温泉に着くころは午後5時近くになってしまった。
今日はどこへも寄らずホテル(宿屋伝七)へ直行。
部屋の窓からは、降り続いた雨を集めた男鹿川の濁流と霧雨に霞む山々が見える。
夕食前に温泉に入っておこうと大浴場へ行くと、雨で早く予定を切り上げたのかすでに10人ほどの先客が。
露天風呂には冷たい雨が降り込んでくるので数個の陣笠が用意されていた。
風呂から出て一休憩してからの夕食、このホテルは部屋食である。料理の写真を撮ろうと思ったが、食べる速度に合わせて数回に分けて運んでくるので一枚の写真に収めることが出来ない。年寄りには品数が多すぎて食べきれない程であった。

2003-08/15(金)

 部屋でゆっくりと朝食を済ませ、『さて、今日はどうしようか?』 『とりあえずは龍王峡へ行こう』と出かけたころはもう午前十時近く。
龍王峡は川治温泉と鬼怒川温泉の中間に位置する鬼怒川の渓谷で、見所も多く遊歩道も整備されているので歩きやすい。
東武鬼怒川線の龍王峡駅近くに位置する「虹見の滝」は落差20mであるが水量が多いので思ったよりは豪快に見える。
すぐ先に架かる虹見橋から振り返ると虹がかかって見えるところからの命名らしいが、当日は雨で虹を見ることは出来なかった。
虹見橋を渡って渓谷沿いに700mほど歩いてから、むささび橋を渡って渓谷の反対側に。駐車場に戻る途中には落差5mの「竪琴の滝」がある。

竜王峡 竜王峡
竜王峡 竜王峡
虹見の滝 竪琴の滝
虹見の滝 竪琴の滝

 龍王峡から引き返して湯西川沿いに北上し、十割そばで有名な「深山茶屋」で昼食。
道脇に小さな看板をかけただけの軒の低い民家風の建物で気を付けてみていないと通り過ぎてしまう。中に入ると壁や天上に古民具が所狭しと並べられ、さながら田舎の骨董品店のようだ。薄暗い部屋にはたくさんの暖炉が作られそれが客席である。暖炉の周りに座って蕎麦を食べていると明治か大正の時代にタイムスリップしたような錯覚を覚える。

深山茶屋
深山茶屋

 県道249号で栗山村を半周し日光方面に向かって南下。途中大笹牧場に立ち寄るが霧が深くて何も見えないし小雨も降っているので早々に退散。霧降高原有料道路で霧降の滝へ。雨も止んで見通しもきくようになった。現地の案内看板によると、赤薙山の中腹にある霧降の滝は落差が45mと40mの二段の滝とあるが、駐車場から徒歩数分にある観瀑台からは遠すぎる上に観瀑台周囲の樹木が邪魔をして滝が良く見えない。観瀑台を作るくらいなら、周囲の枝を払ってもう少し見やすくして欲しいものである。
一旦、日光まで出て県道245号を北上、大笹牧場を経由して再度栗山村へ。蛇王の滝は川俣湖の方面に向かう途中にある。車を駐めて急な坂を下りると広い川原に出る。川の向こう側の斜面に白い筋を引くように見えるのが蛇王の滝である。

霧降の滝 蛇王の滝
霧降の滝 蛇王の滝

夕食のときの箸袋を使って息子が作った折り紙(エリマキトカゲ)を夕食を片付けに来た仲居さんが見てえらく感激し、紙を持ってくるからもっと折ってほしいと言う。その晩は折り紙教室になってしまった。翌朝、折り上げた猿や虎そしてコンドルなどを渡したときの仲居さんの喜ぶ顔を見て、ふとイタリア旅行の折に持参して行った和紙で蟹を折って、ホテルでチップと一緒に渡して大変喜ばれたときのことを思い出した。


2003-08/16(土)

 朝のTVを見ていたら、南関東は豪雨のため電車や高速道があちこちでストップしていると放送している。幸いにも川治温泉の今日は曇りで雨は降っていない。帰路はもみじライン経由で塩原に出て東北道へ出る予定で出発。
もみじラインに入ってすぐ右側に「白滝」や「太閤降しの滝」が(残念ながら妻は写真を撮っていない)。もみじラインから国道400号で塩原に入り「竜化の滝」へ。国道沿いにある滝見客用の駐車場に車を駐め、国道に沿って山の斜面に作られた遊歩道を進むと眼下に布滝が見える。箒川にかかるこの滝は落差は無いものの水量豊富で白い布を流したようである。そこからさらに遊歩道を進むと風拳の滝、さらに進むと竜化の滝に至る。竜化の滝は落差60m全長130mの三段の滝で水量も多く豪快である。残念なのは真正面作られた観瀑台が、茨城の袋田の滝と同様コンクリート製の要塞のような造りで味気ない。

布滝 風拳の滝 竜化の滝
布滝 風拳の滝 竜化の滝

 竜化の滝から車で行くと少し先に「留春(リュウシュン)の滝」の駐車場があり、そこから徒歩数分で滝の前に出る。観瀑台から下を見ると川原の岩の上に数人の釣り人が見えるがイワナかヤマメを釣っているのだろうか。
さらに車を進めると「回顧(ミカエリ)の滝」駐車場に。滝までは塩原渓谷歩道を100m程歩くと回顧の吊橋(高さ30m.長さ100m)にいたる。橋を渡ってすぐに落差70mの回顧の滝が見えるが、川の反対側で数百mも先なので小さくしか見えないのが残念だった。

留春の滝 留春の滝の下流ではヤマメを釣る姿も 回顧の滝
留春の滝 留春の滝の下流ではヤマメを釣る姿も 回顧の滝

 東北道は案じたとおり渋滞が始まっていてのろのろ運転。途中、佐野のアウトレットショップに立ち寄って時間をつぶしている間に渋滞も解消し、後は順調に帰宅できたのはラッキーだった。

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